ユベントスと、東京Vを応援しているのですが、それぞれ問題を抱えているように思います。
ユベントスは3−5−2、もしくは5−3−2における攻撃の手段、東京Vも4−4−2における攻撃の手段が整理できず、苦しんでいるように感じます。
ユベントスの場合は4−3−3を採用することもあるのですが、いずれにせよ、どちらのチームも攻撃の手段に問題を抱えているのではないでしょうか。
そこであまり好まれないかもしれないですが、アトレチコ・マドリー(ホーム)、レアル・マドリーが対戦した、マドリッド・ダービーの内容を見て、参考になるものはないか調べてみました。まず前半のみに分けてみています、後半は選手がやや代わったようです。
それぞれの攻撃や守備対応から、ユベントス、東京Vに応用の効くものはないか、ということです。問題があればご指摘ください。
試合はインテンシティの高い中はじまりました。アトレティコは5−3−2、もしくは5−2−3に近い形、レアル・マドリーは4−4−2か、4−3−3に近い形でした。
前半はまずレアル・マドリーのロドリゴが抜け出して得点、またヴィニシウスがモドリッチとのワン・ツーから抜け出してシュートしたものがポスト、それをバルベルデ?が押し込んで0−2とリードをしました。
激しいデュエルがあちこちでみられましたが、参考になる点を拾ってみます。
アトレティコ・マドリーの攻撃から(FWの動き)
まず、アトレティコ・マドリーの攻撃から参考になりそうな点を拾っていきます。
アトレティコ・マドリーは、5バック的に連携をとった守備をとっていますが、攻撃時にはWBが高い位置を取る陣形をとっていました。守備においても、5枚のうち一人がサイドのボールホルダーに張り出して、前で相手を止めることを意識していたようです。
途中、グリーズマンがDHのところから奪って、前に突進し、ミドルシュートを放つ場面がありましたが、基本は縦に速い攻撃を志向していました。
DHから低い位置から鋭いスルーパスが何本か出ていて、縦のスルーパスに斜めの走りで合わせるFWの動きが時々みられました。
ただレアル・マドリーの守りは固く、最終ラインはゾーンで4人で守り、中盤は密集したり、散ったりの機動能力の高い守りを見せていたので、アトレティコ・マドリーは攻撃では前に進むのに苦労しているようにも感じました。
速攻を出しにくかった。そのため、セットプレーなどの動きが多かったです。
サイドからのクロスも、遅い攻めを使うので、何回か、見られました。その、サイドからのクロスに対するFWの動きが印象的だったので紹介しておきます。
サイドからのクロスに対し、2つ種類があります、インスイング、アウトスイング、というんでしょうか?①内にゴール方向へ巻くクロス、②外へ中盤へ戻るクロスの2種類です。内に巻くクロスはセットプレーでよく見られ、外へ戻るクロスは抉ってからの戻しのクロスでよく見られました。
①のクロスではアトレティコは3点を抑えていました。ニア、ファー、中央の3点です。ニアに行く選手と、ファーに逃げる選手がいると、真ん中が開きます。そこを中央を動く選手がミートすることで、ニア、ファー、中央と3つ可能性を作っていたわけです。
②のクロスについては、前、中央、後ろ、と3本クロスのコースを想定するというか、イメージ的にはGKとDFの間、前に潜り込む位置、DFとMFの間、中央で構える位置、MFのバラけたライン、後ろ、の3つのポイントにボールがくることを想定し、中央の構える位置にまずはポジションを取っておいてから、前に飛び込むか、中央で待つか、後ろに下がるか止まるか、の3点のポジションでクロスを待って、シュートを考えていました。
東京Vの攻撃では、一方のサイドからの徹底した戻しのクロスが多いですが、GKとDFの間だけでなく、戻してDFとMFの間であったり、さらにMFの背後からボレーなどの手段を考えることが必要なのではないかと思いました。
さらに場合によっては、ニアに動いた背後の中央に入れたり、ファーに逃げたり、それぞれの関係性を整理するともっと強化できるのではないかと思いました。
この①と、②のクロスは何本も見られていませんし、自分の感じたことをまとめています。違ったら申し訳ないですが、参考になれば幸いです。
ユベントスの攻撃については低い位置から始まることが多いです。
クロスについては、クロスの名手、コスティッチが入ってきていますし、ヴラホビッチ、ミリクのようなターゲットもいるので、サイド攻撃に問題があるということはないと思いますが、押し上げには問題があると思います。DHからのスルーパスにランニング力のある選手が前線で受け手になるパターンを混ぜると、3バック、5バックを強化できるかなと思いました。
攻撃ではありませんが、最終ラインは5人なり、4人なりのゾーン守備で、その前は機動力を生かす守備と、DFラインと、中盤の守備を分けるレアル・マドリーの守備は参考になるのではないかとも思っています。
レアル・マドリーの攻撃(ボックス)
長くなったので、レアルの方は短くなるかもしれません。
レアル・マドリーの攻撃で印象的だったのは4人での連携です。箱なり、ダイヤの形で4人が連携をとり、守備なり、攻撃なりを行なっていました。
これまでの常識はトライアングル、3人目の動きを使う、というものでした。それに対し、レアル・マドリーは陣形的には4人の連携を意識しているのではないかという印象を持ちました。
また離れた味方に浮き玉、ロブパスを使うことが多い。これは各選手がオープンスペースを把握する能力が高いのと、そこへ通せる技術を持った選手がいることで成り立っているのだと思います。
また4人の連携でも、アウトからインへ、インからまたアウトへ、という揺さぶりをかけてくるので止めにくく、かつ、サイドチェンジを混ぜたりして縦へ抜けてくるとともに、縦へ出ていく選手が速い。
ロドリゴのシュート、ヴィニシウスのシュートとも、ワン・ツーでの連携で抜け出してからのシュートですが、中盤でのボックスの連携から、縦へ飛び出してのもので、突進力がかなり速かったです。
レアル・マドリーは、まずスプリントを前線でFWが見せることが多く、それにスペースを読んだMFなどの選手がパスを合わせている感じでした。
さて今回は両チーム、ユベントスも、東京Vも似ているのではないでしょうか。それぞれ縦の攻撃が使われることが少ないという点です。
ユベントスにはオープンスペースにフィードを蹴って、それを足の速い選手が拾うことも考えてはどうかと提案しておきます。
レアル・マドリーはアトレティコ・マドリーの左サイドにかなりボールをロングフィードで送り、ロドリゴに追わせていました。足の速い選手がいれば、相手のラインを下げたり、陣地を回復するのに有効です。
東京Vにはカウンターで中央を使うことがこの前の町田戦では増えましたが、ドリブルからのパスをパスカットされることが多かったです。このパスカットを減らしたい。それにはボックスの陣形を生かすこと、浮き球を生かすこと、使ってはどうでしょう。
染野選手はロングスプリントさせるよりは、ワン・ツー、一旦味方に預けて、スペースを見つけるプレーをさせてあげたいな、と思いました。味方の位置が結構見えているみたい、スペースを見つけるのがうまそうでしたから。
レアル・マドリーについては、ちょっとしっかり見られていないかもしれませんが、ボックスのパス繋ぎと、ワン・ツー、スプリントをあげてお茶を濁しておきます。
まとめ
まとめます、強引に。
アトレティコ・マドリーの攻めから。
FWの動きとして、ニア、ファー、と同時に動いて、中央を開けたり、マークを拡散する動きがあること。
抉ってのクロスにも、前、中央、後ろ、と3つくらいのラインを用意してはということ。
レアル・マドリーの攻めから。
ボックスを使ってパスを回すことをベースにしてはということ。
ワンツー、スプリントをそこに組み込んでは、ということ。
スペースを把握することが大事ではないかということ。
長くなりましたが、これくらいです。参考になりますかね?ならない?
とりあえず、参考として書いておきます。後半も見て何か見つけられれば書くこととします。