ユベントス、東京Vとも調子が良くありません。特にユベントスについては「アッレグリ・アウト」、ということで、監督を解任する話まで持ち上がっています。アッレグリ監督については、戦術的な引き出しのことが言われています。
東京Vも調子悪いです。かなり長い間、勝利から遠ざかっているのではないでしょうか?降格圏がちらついており、嫌な展開です。
それぞれ、問題は、「攻撃」にあるのではないでしょうか。守備は今の所大崩れしていないので、問題を攻撃に絞って、考えてみることにしました。
ユベントスの攻撃
ユベントス関連のブログ、「NO JUVE, NO LIFE!!」では、ボランチのポジションのところが問題なのでは?という指摘をされており、卓見であろうと思っています。サンプドリアとの試合の頃から指摘されている問題です。
しかしなぜボランチのポジションが空くのでしょう?
問題はブロックの壊し方にあるのではないかと思います。
相手が強固なブロックを早く作ってしまう。だから人数をかけて攻めないといけない、前にかかってしまう。→結果、後ろのMF、ボランチのところの人数がいなくなってしまう。
ブロックに対し、4人程度の選手を並べて、攻撃的な布陣を敷くのは最近ではよく見られるトレンドです。各国リーグのトップチームは、相手のブロックを壊すためにそのような陣形をよく敷いています。
しかしユベントスはそのブロック壊しができていない。
持って回るのはやめましょうか、単純にバリエーションが少ないのだと思います。攻撃のバリエーションが増えれば、攻撃が回るようになり、点が取れるようになる。点が取れるようになると、ボランチも前にかからなくて済むようになります。
多くのチームが攻撃のバリエーションとして使っているのを上げます。
①ショートカウンター
②ボックス内への侵入、ドリブルでのカットイン
③対角サイドへのロブ・パス、サイドチェンジからの攻撃
①は相手が攻撃に入った時に、トリガー(攻撃の起点)になる選手からボールを奪って残っているFWに速いパスを合わせる攻撃、トランジションの早さが必要です。スカウティングしておいて、相手のキープレーヤーから奪って速攻を仕掛ける手段です。
②はドリブルカットインです。ペナルティエリアにドリブルでカットインしていき、シュートなり折り返しのクロスを上げます。
③は後方からのパスで、ペナルティの横あたりのエリアに侵入し、折り返したりクロスを決める攻撃です。
これらのパターンで攻撃するチームが多いのですが、ユベントスはこれらに取り組んでいるのでしょうか。コーディネーション、ラグビーなどではシークエンスと言いますが、自分達の攻撃のパターンを決めておくことは大切です。そして毎日反復練習する。
アッレグリも必ずこのような練習をしていると思うのですが、効果的に機能していないのには、3人での連携がなされていないのではないでしょうか。
通常、ボールのある辺りにはトライアングルを組み、ボールを回します。
サイドでのトライアングル、つまり戻しのパス、前のパスの2つだけではなく、斜めのパスや3角形のパスの循環を作ってから攻撃をします。
中央でのトライアングル、ポストにまず当て、それを戻して、さらにスルーパスを出したり、シュートを放ったりもします。
ユベントスはこれが二人で止まってしまっています。また前方向のパスを重視したパターンが多い。多くのチームはオフサイドを崩すために一旦前に出してから、バックパスを出し、それにもう1つパスを絡めてオフサイドトラップを外してきます。この3人目の動きがアッレグリの攻撃には欠けているのではないでしょうか。
これまでは2パスで崩せていた。2人の関係からのクロス、特に前方向のクロスで崩せていたのが、引っかかったり、オフサイドにかかるようになっている。
アッレグリは守備の構築は得意な監督です。しかし攻撃に関してはシンプルな攻撃が多い。
ワンアクセント加えること、サイドでも、中央でも、もう一人パスの本数を多くすることで得点の数は増えるのではないでしょうか。
またスカウティングをもっとしっかりして、相手のキープレーヤーを把握して、そのプレーヤーからパスを奪う方法を研究しておいた方がいい。そしてショート・カウンターを打つ。
これはどれだけ勝負にこだわれるかということで、ユベントスの魂は、きっと改善を加えれば甦ってくると思います。
東京Vの攻撃
一方、東京Vの攻撃は、最近、単発になっています。サイドからのクロス、一辺倒です。
おかしいと思いませんか?
僕も12番目の選手と言えるのでしょうか?迷ってはいるのですが、書きます。
城福監督も、小倉コーチも、待っておられるのではないでしょうか?、選手たちが「自分達で考える」ことを。
ユベントスクラスの選手たちなら、個人で考えたり、一人で決める力を持っていると思います。まぁ、それでアッレグリは任せすぎだ、という話が出ているのですが、東京Vは、選手たちでもっと考えろ、もっと工夫を「自分達でしろ」というメッセージが、城福監督や小倉コーチから出ているのではないでしょうか。
山口選手がひたすらクロスを上げまくる。何本も、何本も。しかしそれは全てわかっているので、跳ね返されてしまう。
ではどうでしょう?この相手のクロスの対応を見て、FWが動きを変えたり、リバウンド、つまりセカンドボールをどこで拾うか、引っ掛けてショートカウンターを狙うか、グラウンド内の選手たちで、話ができないでしょうか?監督から言われなければ、そういうことはできないのでしょうか?
ターゲットになる染野選手に批判が時に出ているようですが、山口選手や、他の選手、クロスを上げる選手が、例えば誰かがサポートに入ってトライアングルを組んで相手のタイミングを外したり、ボックスまで抉り、折り返してミドルを狙ったり、ファーまで流してさらに二次攻撃を狙ったり、できないのでしょうか?
FWは二人いますけど、バックパスしてミドルを引き出すことも、外へ一旦出て、相手のマークを混乱させたり、外してから中へスプリントすることもできます。
「考える」ということを、待っているのではないでしょうか、監督、コーチ陣は。
もし、そういうことをしてはいけない、というふうなことを決められているのなら、またそれはそれで何か意図があるのでしょうか?
わかりません…。
ともかく、自分は東京Vの攻撃について、選手のアクセントを監督は待たれているのではないか、みんなで考えることを求められているのではないか、としておきます。
まとめ
まとめます。
ユベントスの攻撃については長々と書きましたが、要は2人の関係性ではなく、もう一人加わって3人の関係性でゴール、クロスを狙ってほしいということ。
オフサイドにかかる回数が多いので、抉ってのクロスや、ポストプレーからバックパスをミドルのようなパスを戻すパターンも混ぜては、としておきます。
東京Vについては、攻撃が単発になっているので、監督が要求されている中で「どう自主性を出せるか」「どう個性を発揮できるか」「アクセントをどうつけれるか」考えてほしいと思います。
自分達で考えることがいつか力になると思います。
FWの位置関係、クロスを上げる選手のサポート、リバウンドからの二次攻撃など、攻撃の手段は色々あります、考えてもらえれば。
ヴェルディについては完全に差し出ました。間違っていたらすいません。
どちらのチームも、上昇気流に乗ってもらえれば嬉しいです。