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マンチェスターシティのボックスによるバックラインのパス回し

(昨シーズンの21−22CLを参考に、7月4日に書いたものです)

 

 琉球戦の前半を見ました。攻撃は素晴らしいのですが、守備がしっかりしていないな、というのが印象でした。

 失点のシーンでは一方のサイドに人数を集められたのか、クロスを上げた選手がフリーになっている。また選手が入れ替わられるシーンが多く、しっかりマークを掴みきれていないな、とも思いました。

 前半を見てから、シティの守備の分析をしたのですが、守備のポジショニングが、東京Vとシティではちょっと違うようでした。シティについては後述しますが、東京Vについては3人のDFが残って、フィールドを三分割してゾーンで守っている印象でした。だから中央と外2人の位置と、守備の強度が一緒である。だから中央に当ててこぼれ球をサイドの背後に送るか、初めから2枚の両サイドの後ろを狙って、ポイントを作ってから1人しかDFのいない中央へと切り込んでくる。

 琉球戦の前半は運が味方をしてくれる場面が多かったですが、今後は厳しくなるかもな、と思ってみていました。

 マンチェスター・シティの試合、昨日あげた試合の続きをサンプルとしてみました。相手はライプツィヒ、CLのグループ1試合目。

 強いですね、ライプツィヒも。何番だったか忘れましたが、ハットトリックしていました。スピード、高さ、とも素晴らしかった。だから3失点した試合を守備のサンプルとしてとってもいいのか?、という疑問もあるのですが、一応調べてみました。

 個々の守備技術がシティはやはり高かったです。個人での対応能力が、やはり違う。こぼれ球の予測であったり、どのコースを切りに行くか、など瞬時、瞬時のスピードが速いし、コンタクトも強い、ヘッド、クリアの能力も高く、素晴らしいな、とは思ってみていました。

 ただ東京Vに取り込むのには時間がかかるだろう、と。個人能力ですからね。

 そこでシステムを見ると、シティの、CB2枚が中央を守り、サイドのスペースはSBが高い位置をとっている、攻撃時の陣形が目に留まりました。

 これはボックス+1ではないでしょうか。

 つまり現在、東京Vのボール回しは中央の3人の選手がボール回しをして配給をしているが、シティは4人の箱型の陣形でボールを回している。また奪われた場合は、もう一人、DFがいる。

 現在の東京Vの陣形は

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 3枚のDFの前にボランチ2人か1人がいて回す感じ。もしくは

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 のように中央の3人がボールを回しつつ、両翼のSBは前に出ていく感じだと思います。それに対しシティは

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 のように、中央の4枚でボールを回しつつ、サイドのSB2枚が上下動してゲームを作っていく。

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 場合によっては極端に一方が上がって、その代わり、中央はガッチリ固めるという形になります。

 CBの2枚はセンターのポジションを固めて相手FWへの対応にあたります。

 日本では4枚で全体をカバーする、ゾーンを守る、という考え方があるようですが、シティはあるエリア、左サイドだったり、右サイドだったり、一方のサイドに選手がいなければそのエリアを開けるような守備をしていました。そして相手が上がってくるのなら、そのエリアに最短距離で急行する。

 シティの守備はこの試合に限っては失敗していた部分があるので、そのままをサンプルに取るわけには行かないですが、①中央を固めること、②中央は3枚ではなく4枚でボールを回すオプション、などを備えておくことは有効だと思いました。中央を4枚で押さえると、相手FWの動くスペースを封じたり、こぼれ球が拾いやすくなります。

 そしてシティのこの中央の4枚のボックスのうちの一人はかなり守備力の高い選手が占めていて、例えばフェルナンジーニョなどは、攻撃から守備に切り替わった時にはスウィーパーとしてポジションを離れて、あちこちへ動く。サイドへ寄ったり、ボールホルダーにアタックに行ったり、中盤での守備の仕事人として、相手の攻撃を消しに行っていました。

 バルサではおそらくブスケツがやっている仕事なのでしょう。

 2ボランチでボールを回し、ボランチの一人は守備職人を置くということです。守備専門のボランチ、フェルナンジーニョなどは、中盤でトライアングルを作るポジションや、サイドへ寄ったようなポジションを取り、バックの4バックに対してその前で仕事をする感じ(4−4のライン間で守備を固める感じ)、だから4バックのその前に強力な5枚の攻撃陣(4−1)が備えられている感じでした。

 東京Vは守備的なボランチを置いていませんが、①ボックスの(4人での)ボール回しのオプション、②守備で中央を固める、③4バックの前に守備専門のボランチを置く、などのことも選択肢として考えられると思います。またエリアのどこを守るのか、空きスペースを作るのか、作らないのか、5バック、6バックにするのか、などいろいろ考えられると思います。

 あくまで参考としてですが、記しておきます。

 ありがとうございました。