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サッカーのグッズ販売(マーチャンダイジング?)について(1)

サッカー・クラブにおいて、グッズやユニフォームなどの物品の販売は、ファンが観戦する楽しみとして欠かせないものです。これらのグッズ販売の戦略のことをマーチャンダイジングと呼びます。

グッズ販売には原価がかかりますので、チケットのようにそのままの額が収益につながるわけではありません。そのためサッカー・クラブにおいては法人営業やチケット販売などの事業の方が重視される傾向があるといいます。

また単純におしゃれで洗練されたグッズが好まれるというわけではなく、ニーズが読みにくく、客層やクラブへの帰属意識によって好まれる商品も異なります。そのため最低の収益を上げるための生産の単位を決めるのが難しく、物販そのものを外注で対応するクラブもあるといいます。

 

しかしマーチャンダイジングは、グッズや選手のイメージなどを用いてクラブのブランドを形成するチャンスです。 そしてグッズは応援に欠かせないものであるとともに、販売されて流通したグッズやユニフォームがクラブやチームの他の収入の動向にブランド・イメージとして影響を与えるものでもあります。

 

海外の成功しているクラブでは、スター選手を用いて巨大な収益を上げているクラブもあります。 古いデータになりますが、かつての売上を見てみると、2018年にヴィッセル神戸が4億円、鹿島アントラーズが8億円、他スポーツになりますが広島カープが2017年に60億円、レアル・マドリードが2018年に400億円という成績を残しています(販売の推定額、収入とされるもの)。

しかしJリーグにおいてグッズの収益は黒字のクラブがほとんどですが、時には赤字になるクラブもあります(各事情が考えられます)。今後改善していく余地があるのではないでしょうか。

 

そもそもマーチャンダイジングとは、広義ではマーケティングの一つとされます。商品化計画とも訳されます。科学的な手法を用いて、流通業者が適切なものを売るための施策を行うことですが、製造業者においても市場の状況について流通業者からフィードバックを受けてプロダクト・プランニング(製造計画)を行い、両者が協力してマーチャンダイジングし、商品の販売を行っています。

同じ種類の商品を販売していても(例えばユニフォームのような)、マーケティングの戦略と販売がずれていると、プロモーション(広告)と価格が適正であっても販売がうまくいかないことがあります。品揃え、在庫、仕入れを調整し、どのように陳列するかなど、マーチャンダイジングの展開を考える必要があるのです。

 

マーチャンダイジングにおいて大事なこととしては、5つの適正と呼ばれる要素があり、主として3つの手法が使われています。

5つの適性とは

 

1. 市場が求めている適正な商品を売り出せているか。(品揃え)

2. 適正な時期にふさわしい商品を仕入れているか。(仕入れ)

3. 商品の関連性が深いものを並べるなど、消費者の動線を考えた適正な場所に陳列がなされているか。(陳列)

4. 消費者の特徴や時期を考慮した適正な販売数量が維持できているか。(数量)

5. 消費者が求める適正価格、商品に見合った価格が設定できているか。(価格)

 

のことです。

 

また3つの手法とは、

 

・消費者の購買意欲をかき立てる展示を行う。

 (ビジュアル・マーチャンダイジング、視覚による効果)

・異なる種類の商品を同じ場所に展示することで相乗効果で購買を促す。

 (クロス・マーチャンダイジング、商品を混ぜることによる相乗効果)

・消費者のライフスタイルに提案する形で販売を行い客の購買量・購買単価の向上を目指す。

 (ライフスタイル・マーチャンダイジング、リピーターを増やす施策)

 

になります。

 

これらの要素・方法のことを踏まえて、サッカーのグッズ販売においても、マーチャンダイジングが行われています。

 

 

栃木FCのグッズ販売など
レアルなどのマーチャンダイジング実績
各チームのグッズ販売額など
各チームの業績・業務委託など